鈴木和樹の活動家日誌

生活困窮の問題をなんとかしたい!の気持ちだけで活動を続けて、早8年目。 鈴木和樹の日々感じたことを書いていきます。

タグ:生活困窮者自立支援法

少し前のことですが、8月4日と5日にかけて仙台市にあります、
NPO法人ワンファミリー仙台さんの主催講座に講師として行って来ました!

「自死問題と一時生活支援について」が講演のタイトルでした。

翌日は、ワンファミリー仙台理事長の立岡学さんと、
動画撮影をし、支援の在り方について、
一時生活支援事業について、
ざっくばらんに語ることができました。

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後日この動画は公開したいと思っています。

POPOLOとワンファミリー仙台はとても似ている団体であること、
理念や、アプローチ方法が非常に近いものを感じています。


富士山が近い距離にある富士POPOLOハウスには、
自死を決心したけれども、思いとどまりもう一度やり直したいと言って
訪れる方も少なくありません。


所持品がロープや練炭、包丁という方もいます。


全国で住居を持たない方のための一時生活支援事業が、
生活困窮者自立支援法が施行され全国各地で実施されていますが、
まだまだ実施自治体が少ないこと(全国で901福祉事務所の中で19%程度しか実施していません)


それと、実施しているところでも、ホテルやワンルームの部屋を借りて
そこで一時的に住んでもらい、
相談窓口に必要に応じて相談に行く

という、形が主流になっています。


NPO法人POPOLOが行っているような、
就労支援、就労準備活動、金銭管理支援、キャリアコンサルタントによるカウンセリング
などはセットになっていません。


しかし、コストだけは、POPOLOハウスの1.5倍以上かかる計算になります。


いままで生活に困ると、選択肢がほとんどなかったわけです。

雇用保険、求職者支援制度、生活保護と段階ごとに分けられた制度しかできませんでした。

ぼくたちはファミレスに行けば、ラーメンを食べる人もいるし、ドリアを食べる人もいる。
ハンバーグの人だっているかもしれない。

それと同じで生活保障も、その人の気力や、年齢など状況に応じて、
選べるプログラムがあるべきなのではないかと考えています。

フードバンク、POPOLOハウスはそのための仕掛けです。

僕たちはご飯を食べて、寝て起きてが人生ではないでしょう。
生存しているだけではなく、もっと余暇活動や仕事(給料の有無は問わない)を
中心としたその人の人生にクローズアップした支援が欠かせないと思っています。


だからこそ、
福祉的アプローチと、キャリアコンサルタント的アプローチの両方が必要になってきます。


今後の社会福祉には、社会福祉士のような福祉実践のプロと、
キャリアコンサルタントのような就労支援のプロの両方の能力が必要なのかもしれません。


PS 仙台の牛タンはうまかったです


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静岡県に一時生活支援事業について、
事業提案をしにいく関係で全国の県単位での
一時生活支援事業について調べてみた。

市独自で行っているものは調査対象外とした。



基本的に旅館やアパートを借りる形が多い



自立相談窓口をベースとした一時生活支援と家計相談が
セットとなり、社会福祉士会と県社協が運営している
埼玉県がPOPOLOの形に近い印象。

(あくまでヒアリング&データだけでの感想です)



就労支援、家計相談、一時生活、就労準備の機能を
自主的に持ち、主要スタッフ全員がキャリアコンサルタント
のスキルを身につけ、ジョブカードの発行を行い、



なんでもかんでも就労させるわけではなく、

福祉のアプローチと、キャリアコンサルタントのアプローチを
うまく融合させた形を

静岡県内の一時生活支援事業の基本形とすべく、
提案書を現在作成中。



来年度からは焼津市が加わることが濃厚になりました。
現在の8市連携から9市連携に協定が変わります。



ぼくが住む静岡市の動きも気になるところです。


2015年6月22日に富士POPOLOハウス開所式を行いました。


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生活困窮者自立支援法が始まって、2か月以上が経ったあとに
開所式を行うのもどうなのかと思いましたが、


リフォーム工事が思いの外、遅れてしまい開催が遅れてしまっていたわけです。


この開所式にお集まりいただいた、

「絆再生事業」でPOPOLOハウスの開所から昨年度末までサポートしていただいた
静岡県


今回、連携に入っていただいた富士市をはじめとする7市



設立の段階からPOPOLOを応援してくれている静岡県労働者福祉協議会、
労働者福祉基金協会の理事長様方


本当にありがとうございました。


POPOLOの活動に関わるすべての方に感謝です。


当日はテレビ4社、新聞5社が取材に来て下さり、
POPOLOの社会的意義を再確認した日になりました。 

最近、

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話

という本が売れていて、映画化までされているようです。



鈴木の家は最近までテレビを見ることができない環境だったので

あんまりよく分かってないのですが、流行にのってこの本を読んでみました。



できることなら、有村架純の大ファンですので、映画を見たいのですが、

ひとりで見に行く勇気はありません・・・。



内容としては、一人の塾講師との出会いが、偏差値30の金髪ギャルとその家族の運命を変え、

1年半で慶應義塾大学現役合格までの奇跡をつづった実話といったところですかね。



さて、この実話


貧困家庭では絶対に実現できないことがあります。



①そもそもビリギャルの子は私学の進学校出身


このビリギャルは中高一貫の学校にいっていたわけで、小学校時代にお受験を経験している。

当然小学校の知識だけでは合格できないので、最低限の知識をそもそも持ってたし、

家も、生活保護以下の経済状況ではなく、最低でも中流家庭以上の金銭的余裕があった。

と考えられる。


子供の貧困は、


①親の収入少ない

②十分な教育が受けれない

③進学、就職で不利

④収入の高い職に就きにくい

⑤子供世代も貧困に


と①-⑤のループが発動するわけです。


日本の教育支出は、9%ほどで、先進国の13%に比べて低い(2010年OECDより)


しかも、教育にかかるお金を家庭で負担する割合が先進国に比べて倍以上

ということで、ビリギャルの家が貧困家庭だったら彼女は慶應の前に

中高一貫の私立学校に子供の時点でいけてません。



②高い塾の費用が払えた


ビリギャルが通ってた塾の料金は

週4時間で1時間2000円程度(塾のホームページを参考)


それを週4回いっていたので、毎回1時間だけだとしても、

週8000円 月に32000円程度の月謝が最低でも掛かっていたと考えられます。


さらに、本を読み進めると、3年時には無制限コースというものに変更し、

100万円以上のお金を塾の費用として前払いで一括で支払っています。


今の時代2人に1人は塾に行っている時代です

文部科学省の平成20年子供の学習費調査によると、


公立学校に通う子供の親の年収が400万円未満と、

親の年収が800万円以上の学校以外の塾などにかけるお金を

比較すると、倍以上の金額差がでます。



そして、塾に通っている子供の方が、成績上位の傾向が強い

という結果もベネッセの調査で明らかになっています(教育関係の企業調査なので参考程度で・・・)



ということで、ビリギャルの家がお金を持っていたからこそ、

運命を変えてくれた塾の先生に会えたわけです。


貧困家庭だったら、無制限コースの話の前に、

入塾すら危ういわけです。

慶應なんぞ、受験できなかったわけです。



③合格後もきちんと学費が払えた。


ビリギャルは努力の末、慶応大学の総合政策学部に合格します。

ここで、大事なのは、努力のあとの話。

高い私学の学費を払えるだけの金銭的余裕がビリギャルの家にはあったわけです。


もしかしたら、学生支援機構で奨学金を借りていったのかもしれませんが

奨学金=借金ですので、

貧困家庭で育った場合、働き出したら家族への仕送りなども考えなければいけないので、

そもそも、奨学金を借りても返せなくなる可能性も考えなければいけないため、

私学受験のハードルは、家がお金持ちだけど、学費は奨学金を借りる

というパターンとは状況がまったく違います。


後者は、最悪親に払わせることができる可能性がありますが、

貧困家庭ではそんなことは望めませんので、

奨学金を借りるには、大きな覚悟が貧困家庭の子では必要になります


しかも、学費だけでなく、地方から都内に引越しをし、生活するとなれば、

最低でも、10万程度月にかかるでしょう。

そのお金も貧困家庭に生まれたらなんとかしなければいけません。


ということで、ビリギャルは合格後も家族のバックアップがあった可能性が高いので、

安心して大学生活を送ることができたと推測できます。




①~③までいろいろ書きましたが、

子供の貧困問題って大事でしょ?

ってのが言いたかったわけです。


①塾にも行かせてあげられるし、親も教えてあげられる環境の子
②塾には行かせられないが、親が教えてあげられる環境の子
③親は教えてあげられないが、塾には行かせてもらえる環境の子
④能力が高く、自主勉強でOKな子

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
⑤親も教えられない、塾にも行かせてあげられない、能力的に学校の授業だけでは無理な環境の子



この⑤の子を社会全体で支える仕組みが必要です。


いま、全国で無料学習支援などの活動が拡がりを見せていますが、

まだまだ地域の取り組み格差はあります。


生活困窮者自立支援法でも学習支援が組み込まれており

全国の自治体の3分の1程度は今年度から実施をしています。



先駆的な事例を全国で共有していきたいものですね。








昨日は、16時ころから食料支援の要請が社会福祉協議会や行政から
次から次へと来た。


なぜかというと、金曜日だから


土日は行政も社協も基本的に休みだから。


生活に困った人が、相談に行きたくても、
静岡県内の生活困窮者自立支援法で設置された相談窓口は
しまっているわけです。

9-17で閉まってしまうし、土日祝日やゴールデンウィーク、年末年始も当然やってません。


だから、駆け込みで食料支援の依頼がくるし、月曜の朝一番で食料を渡せないと
最長で3日間食事が満足に取れない人が出てきてしまうわけです。


ぼくらも、正直に言えば休みの日に出てきて、食料を渡すなんてことを
したいわけではないのですが、そこに困ったよという人がいるのならば、
仕方ないよね。大変だよね。困ったときはお互い様だよね。って気持ちで
休みの日に事務所で作業をするわけです。


そうしろといいたいわけではなくて、
365日相談できる態勢って大事だと思うんだけどなーってことがいいたいわけです


ぼくが関わっているフードバンクふじのくにも、POPOLOも、
基本的に相談が来るのは夜とか、休みの前の日とかが多いです。


誰のための制度で、誰のためにそれをやっているのかを
しっかりと考えていきたいものですね。



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